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学校の魅力を高め、生徒の可能性を最大限に引き出す。
河合塾マナビスは、教育のアップデートに挑む。

学校事業推進課 Y.O
学校事業推進課 課長 Y.S

河合塾マナビスの強みである良質な映像授業を始めとした学習コンテンツや大学受験指導のノウハウを、「学校」という領域で新たに事業展開すべく発足した「学校事業推進プロジェクト」。新規事業を推進するやりがいや面白さについて、2名のプロジェクトメンバーに語ってもらいました。

TALK MEMBER

Y.O 学校事業推進課

2015年、新卒で河合塾マナビスに入社。入社後は学習アドバイザーを経て校舎長に昇進、校舎の新規開校を経験するなど教育の現場でキャリアを重ねる。「学校事業推進プロジェクト」には2024年から参画。学校の先生方向けの研修や指導方針の策定検討支援など、カスタマーサクセスを担当しながら日々事業の拡大に向け奔走している。

Y.S 学校事業推進課 課長

大手証券会社、学習教室運営会社を経て2013年に中途で河合塾マナビスに入社。フランチャイズ(以下「FC」)開発部門で管理職を経験した後に一度退職、教育コンサルティング会社で経験を積み、2023年にマナビスに再入社したという異色の経歴を持つ。

※役職や所属は、取材当時のものです。

現場力×事業開発力
経歴もスキルも異なる2人が、タッグを組んだ。

マナビスに入るまでの経歴と、仕事内容の変遷を教えてください。

Y.S:

証券会社で数年間経験を積んだ後、学習教室を運営する事業会社を経て、マナビスに転職。河合塾ブランドの良質な学びをより多くの地域に届けるべく、全国のFC校舎の新規開校支援、独立開業スキームの構築、FC本部としての開校エリア戦略構築など幅広い業務に取り組んできました。

管理職として充実した日々を送っていましたが、そこで一度マナビスを退職し、教育×地方創生をテーマとしたコンサルティング会社に転職。地方の自治体や教育委員会や地域と連携し、まちづくりの一環として、地域の学校を魅力化していく事業に携わりました。その後、子どもが生まれたのをきっかけに仕事の拠点を首都圏に置きたいと考え、2023年、マナビスに再入社するに至ったんです。

当時のマナビスは、直営とFC合わせて全国300以上の校舎を展開し、会社としては成熟フェーズに入りつつあったタイミング。マナビスの資産であるコンテンツやマネジメントのノウハウを学習塾以外の領域に広げる新規事業開発への機運が高まっていました。マナビスのFC開発を経験し、コンサルティング会社で培った学校領域の知見を活かすことのできる、またとないチャンスだと感じましたね。

Y.O:

法人営業や事業全体の仕組みづくりなど本社部門でキャリアを積んできたY.Sとは異なり、私は入社以来、教育現場の最前線を走ってきました。

新卒でマナビスに入社し、都内の校舎で学習アドバイザーとして勤務。その後は校舎長として複数の校舎を経験し、丸9年間、現場で生徒やその保護者の方々と向き合ってきました。マナビスが持つたくさんの映像授業のうち、どの講座をどのように組み合わせて受講してもらうのが生徒にとって最適なのか、一人ひとりの状況に向き合って柔軟に設計するスキルはここで磨かれましたね。生徒だけでなく、アルバイトスタッフのモチベーションアップやチームビルディングの方法も現場で培うことができました。

学校領域にマナビスの強みを活かせ。
そんな新規事業開発ミッションが、幕を開ける。

プロジェクトが始まった経緯と、お2人が参画した理由を教えてください。

Y.S:

お陰様で、マナビスの校舎数は直営とFC合わせ、全国340校以上に展開するまでに成長しました。ただ、事業の成熟期を迎え、少子化や働き方改革などの社会構造の変化も見据える中で新たな可能性を切り拓く事業創出が不可欠でした。そこで「学校」に着目。河合塾マナビスの理念に共感いただいた通信制高校様との連携が実現し、この事業はスタートしました。

大学進学に向けた指導や生徒一人ひとりの成長支援に対する強い想いは、学校も私たちマナビスも共通して抱いております。一方で、それぞれの教育の進め方には異なる特性が見られます。マナビスは映像授業を活用し、一人ひとりに合わせた学びやきめ細やかなサポートを。学校は、全人教育や対面での一斉授業を大切にされています。また、生徒への関わり方も異なり、学校が生活全般を見守るのに対し、マナビスは学習面に特化しています。こうした特性の違いを踏まえ、学校のスクールポリシーを軸に生徒を中心とした連携こそが、互いの良さを最大限に引き出す道ではないか、という仮説に至りました。そして、この異なる特性にこそ、連携によって大きな価値を生み出す可能性が秘められている、と強く感じたんです。この仮説と可能性への確信が、学校事業という新たな挑戦を始める大きなきっかけとなったんです。

Y.O:

チャレンジしたことのない領域において仮説構築と検証のサイクルを高速で回し、早期の事業立ち上げを実現するには、専任の人員が不可欠。そこで発足したのが、「学校事業推進プロジェクト」だったんです。

事業開発の経験や学校に関する知見、管理職として高い視座で物事を見ることのできるY.Sさんは、まさにこのプロジェクトの適任者ですよね。

私はと言えば、ずっと現場の第一線でキャリアを積んでいたので、プロジェクトへの辞令をもらったときは正直、驚きました。でも、新規事業の創出は誰にでも経験できることではない。現場で培ってきたスキルをどう活かしていけるのか、驚きと同時にわくわくしたのを覚えています。

現在の仕事内容について教えてください。

Y.S:

実はこのプロジェクト、メンバーはY.Oと私の2名でスタートしているんです。仕事内容……。事業推進に関わることなら、何でもやります(笑)。「学校事業推進プロジェクト」というと格好良く聞こえますが、大きなビジョンを語っている裏側ではとてつもなく地道な作業もあるし、不確実な状況下でも自分たちでルールを設計しなくてはいけない。泥臭い活動も多いんです。

Y.O:

新規事業を初めて経験する私にとっては、すべてが新鮮。「これも仕事なんだ」と思いながら奔走する毎日ですね。

Y.Sの言うように基本的には何でもやらなくてはいけないのですが、その中でも私が主に担当しているのは学校に対するカスタマーサクセス。自分自身で生徒指導をするのではなく、学校の先生方とやりとりしながら、学校現場での生徒指導をサポートする仕事です。

たとえば、先生方を対象とした研修内容の企画・運営、生徒指導方針の策定支援、生徒それぞれに合わせた学習計画の設計支援、モチベーション維持の支援などです。学校がマナビスの映像授業や、指導・サービスのノウハウを活用して学校の合格目標が達成できるようサポートを行っています。校舎での生徒指導の経験が、ダイレクトに活きていますね。

Y.S:

当社の商品・サービスを最大限活用して、顧客の満足度を高めていくカスタマーサクセスの領域は、Y.Oの得意分野ですからね。一方、私は事業戦略の策定、学校領域ニーズ調査・分析、社内外の関係者との調整や交渉、プロジェクトの推進など、プロジェクト全体に関わる業務を幅広く担当しています。「学校の中でのマナビス」確立に向け、それぞれの専門性を最大限に活用しながら推進しています。

日々、仮説検証の繰り返し
積み重ねたプロセスが、学校の変革につながった。

プロジェクトを経験しての苦労や成功体験を教えてください。

Y.O:

校舎での業務は、生徒一人ひとりと向き合い、マナビスの指導・サービスの効果を最大化することが求められます。そのために、校舎での指導や運営オペレーションの質を最大限に高めるべく、アルバイトスタッフとも協力しながら課題を解決していくことに仕事の面白さを感じていました。一方でこのプロジェクトに参画してからお客様が個人ではなく「学校」という組織に変わり、BtoBの事業は結果が出るまでに時間がかかること、より粘り強く進めていくことの大切さを学びました。現場での業務とは、使う筋肉が違うんだということを痛感しましたね。

Y.S:

既存の事業と新しい事業って、仕事の進め方が全然違うんですよね。既存の事業は、自分の持ち場でしっかり質を上げていくことが大切。対して新しい事業は、今取り組んでいることが本当にうまくいくのか、常に考えながらどんどん試していく必要があります。どっちが良いか悪いかではなく、事業特性による違いがあるんです。思考を大きくシフトチェンジすることが求められるので、Y.Oも最初は戸惑ったのではないでしょうか。

Y.O:

そうですね。今もまだまだ苦労の連続です(笑)。たとえば昨年より提携を開始し、現在は試験的にマナビスを導入いただいている通信制高校様とは、来年度の本格導入に向けたビジョンの設計に取り組んでいる真っ最中なのですが、そもそも何をコースの目標とするのか、運営にあたって決めるべき項目は何なのか、学校の先生が指導しやすい環境をつくるにはどうすれば良いのかなど、すべてゼロから検討していかなくてはならないんです。これまでの合格実績や指導内容など、検討するための材料も自分たちで集めながら、一歩ずつ整理を進めています。

Y.S:

その通信制高校様とは提携開始以来、すごく密接な関係を築きながら実績づくりのお手伝いができましたよね。

学校には必ず「こんな生徒を育てたい」という教育目的やスクールポリシーがあります。そのポリシーを実現してもらうため、まずは3年後のありたい姿として数値目標を一緒に設定したんです。さらにその数値目標を、1年ごとに落とし込み、最終的には1カ月単位でのタスク化を行いました。

タスクを確実に実行するため、学校側には専任の担当者をアサインしてもらうなど、組織としての目標達成に向けた変革のお手伝いができたと自負しています。当初は社内から、「学校との連携は、どこまで深く関わるべきなのか」「学校に対してそこまでするべきなのか」といった、慎重な意見や懸念の声も上がりました。しかし、人を巻き込み、動かすには絶対にこのようなプロセスが必要だと信じてやりきった結果、学校側もその想いに応えてくれました。プロジェクトを進めていくにあたって、大きな自信になりましたね。

校舎の外に、マナビスのノウハウが広がる喜び
生徒一人ひとりの自立や夢の実現に向けて、これからも。

プロジェクトのやりがいと今後の展望について教えてください。

Y.O:

学校事業推進プロジェクトは、直営校舎でもFCでもない新たな領域ということで、社内的な関心も高いです。

昨年は社員総会の場で、学校に対する変革支援の取り組みについて発表を行いました。「現場で培ってきたスキルは、”学校”という外の世界でも役に立つんだ」という事例を自分がつくっているのには非常にやりがいを感じていますし、それを全社に紹介できたのは非常に意義のあることだと思っています。

Y.S:

これまでの当社は、一社一業種。社員には「ここにいる限り、この仕事しかないんだ」と思われてしまいがちですが、決してそんなことはありません。既存の枠組みを越え、同じ会社にいてもキャリアの幅を広げられる可能性は十分にあることを、社員の皆にはぜひ知ってほしいですね。社員総会での発表の後、社員アンケートを取ったところ、「マナビスの強みが学校領域で活かされている事例を知り、会社に誇りを持った」という意見もあって、すごく嬉しかったですね。直営校舎、FC校舎と事業領域を広げてきた当社が、自分たちで立ち上げた「学習塾」を飛び出し、学校領域で価値を作っていくプロセスの最前線にいて、その状況をタイムリーに共有し、社員のモチベーションを上げていく。それがこのプロジェクトの大きなやりがいです。

Y.O:

学校の先生方と会話をしていると「その視点はなかったです」と言ってもらえることも多く、物事の考え方の観点でも学校に価値を提供できているんだと実感しています。たとえば、マナビスの生徒指導は、コーチングを非常に大事にしています。昨年はそんなマナビスの指導をヒントに、先生方と生徒指導を振り返るワークショップを企画し実施しました。

学校の教育目的や育てたい生徒像を起点に、「今の生徒指導は、どうすればより生徒のためになるのか?」という問いを投げかけ、ざっくばらんな意見交換も含めて議論を重ねました。この話し合いを通じて、先生方と改めて目指す教育の方向性を共有できたことが、大変好評でした。

今後も、マナビスの強みを活かして、学校の教育目的の実現に貢献できるような事業を創っていきたいですね。そして、「マナビスと一緒にやりたい」と言っていただける学校を1校でも増やすのが今後の目標です。

Y.S:

マナビスの校舎では、アドバイザーが生徒とこまめにコミュニケーションを取り、一人ひとりに合わせた学習のサポートを行っています。このノウハウを学校にも取り入れたことで、週に数回しか登校できていなかった生徒が毎日学校に来るようになり、生活が改善し、学習習慣も定着し、目標大学に合格した、という実績もつくることができました。「すべては一人ひとりの生徒のために」という当社の企業理念をもって、学校領域の課題を解決するだけでなく、生徒の自立や夢の実現に貢献できるような事業をつくっていきたいですね。

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